最終更新日:2020年11月15日

スイングトレードで逆指値注文を活用する:空売り編
空売り スイングトレード 逆指値注文空売りも基本は同じ
今回は「空売り」での逆指値注文の使い方について解説していきますが、基本的には「買い編」をそのまま逆にすれば良いだけです。一つ注意しなければならないのは、下落は上昇よりもそのスピードが早いことにあります。下落のスピードが早い=空売りのチャンスを逃しやすいという事なのです。
空売りでの逆指値注文の使い方は、【買い編】の逆を実行すれば良いだけです。私がスイングトレードで空売りを実行するタイミングは以下の2通りになります。
- 移動平均線や下値支持線を割込み、トレンド転換の可能性が見えてきた時
- 移動平均線や抵抗線等での反落を確認した時
空売りに関しても順張りトレードが基本です。
移動平均線や下値支持線を割込み、トレンド転換の可能性が見えてきた時
これまで株価の反発点となるような役割をしていた移動平均線や下値支持線を株価が割り込んできた場合は、下降トレンドへの以降の可能性を視野に入れトレードします。
トレンド転換際での逆指値注文活用例
長期(75日)の移動平均線を割り込んだ事を確認した上で、空売りを仕掛けるとするならば、どのタイミングでどんな注文方法をするのが効果的なのでしょうか。
【参考情報】
8月18日 始値55,500、高値55,940、安値54,400、終値54,510
8月19日 始値54,130、高値54,740、安値53,740、終値53,860
8月20日 始値53,920、高値54,650、安値53,250、終値54,040
説明簡略化のために上記の3日間の75日移動平均線の価格は53,960円とします。
私の考える逆指値注文の使い方は2つ
1.8月18日の値動きを見て、次の日には75日移動平均線を割り込んでくる可能性があると予想し、19日の寄付きまでに次のような注文を出します。
「市場価格が53,960円以下になったら、53,940円で執行する」
2.8月19日の安値を基準にして、次の日にこの価格を下回るなら下降の勢いがあると判断し、20日の寄付きまでに次のような注文を出します。
「市場価格が53,740円以下になったら、53,720円で執行する」
移動平均線や抵抗線等での反落を確認した時
移動平均線等での反落を確認するためにはトレンド転換ラインを引く必要があります。
反落を確認した上での逆指値注文活用方法
移動平均線付近での反落を確認し、買いを仕掛けるにはどのタイミングで逆指値注文を活用すれば良いでしょうか。
【参考情報】
9月1日 始値550、高値555、安値520、終値525
9月2日 始値535、高値535、安値515、終値515
9月3日 始値515、高値515、安値535、終値530
トレンド転換が確実に行われたことを確認するためには、トレンド転換ラインを株価が終値で超えた次の日に、転換の基準となった足の安値を目安に次のような注文を出します。
「市場価格が515円(前日安値)以下になったら、505円で執行する」
実際のチャートに当てはめる
上記のチャートでの逆指値注文の活用について考えてみましょう。
【参考情報】
7月15日 始値24,470、高値24,540、安値24,210、終値24,280
7月16日 始値24,450、高値24,455、安値24,025、終値24,215
7月17日 始値24,090、高値24,250、安値24,030、終値24,070
終値でトレンド転換ラインを超えたのは7月16日、17日の寄付きまでに16日の安値を基準とした注文を次のように出します。
「市場価格が24,025円(前日安値)以下になったら、24,015円で執行する」
空売りにおいての値幅注文、成行注文の使い分
下降のスピードは上昇よりも早いというのが相場における常識です。つまり空売りを狙う場合、値幅注文の幅を狭めすぎると約定しないという事も大いにあり得ます。
また、買いと同様に基準となる価格を、前日の安値にするか、終値にするのかによっても約定の有無が変わってくる場合もあります。この辺りについては、一概にこれが正解ですとは言えず、その場の状況判断や相場全体の傾向から判断していく必要があります。
万が一逆指値注文を出しておいたにも関わらず約定しなかった場合は、深追いせずに次のチャンスを待つことをおすすめします。
要点整理
- 基本的な考え方は【買い編】と同じ
- 値幅注文を上手く活用し、急落に備える
- 下降はそのスピードが早い分、少しの価格差で約定しない可能性も十分にある
- 上記のような場合は、深追いせずに次のチャンスを待つ